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【オーソモレキュラーってなあに?②】一般的な栄養学との違い

更新日:2022年11月9日


こんにちは。

管理栄養士の水流琴音です🌷


先月、無事に資格の認定を受けることができました。一般の方々にもオーソモレキュラーを広く知ってもらえるように、頑張っていきたいと思います🌻



 


さて、オーソモレキュラー栄養医学とはなにか。

過去にもさらっと書きましたが、改めて少しずつ分かりやすく書いていきたいと思います。


オーソモレキュラー栄養医学は、一般的な栄養学と考え方が異なるところがあります。

今日は、その違いについてまとめたいと思います✐


 

一番大きく異なるのは、「栄養が不足している状態」の定義です。



【一般的な栄養学の考え方】


一般的な栄養学は、「欠乏症がなければ、正常である」と考えます。

例えばビタミンが欠乏すると起こる欠乏症は、下記のようなものが挙げられます。

栄養素

欠乏症

​症状

ビタミンB1

脚気

倦怠感・手足のしびれ・むくみ

ナイアシン(ビタミンB3)

ペラグラ

皮膚炎・下痢・口内炎・認知機能低下

ビタミンC

壊血病

皮下出血・皮膚の乾燥・脱力感

ビタミンD

くる病

低成長・O脚、X脚・転びやすい


脚気は、江戸時代に白米を食べるようになった習慣が広まった頃から起こるようになりました。明治時代には、毎年1~3万人の人が脚気で亡くなり、かつて脚気は日本の国民病ともいわれていたそうです。(※1)


また、15~16世紀の大航海時代には多くの船員が壊血病で死亡しました。イギリスの軍医が柑橘類によって壊血病を予防できることを発見し、海軍で全船へのレモンの支給を行ったところ、壊血病が激減した。といわれています。


このように、「欠乏症」は食料が充分に手に入らなかった頃に起こっていた病として知られ、現代はこのような重篤な症状は稀であるといわれています。


しかし、疲れやすく倦怠感があったり、湿疹やよくあざができている…など「原因はわからないが、何となく調子が悪い」という、不定愁訴といわれる症状を経験したことがある方は多いのではないでしょうか。


体質だし…ストレスのせいかな…とそのままにして我慢していませんか?


オーソモレキュラー栄養医学は、この不定愁訴の症状に注目しています。



【オーソモレキュラー栄養学の考え方】


オーソモレキュラー栄養医学は、この不定愁訴が起こる原因に「潜在的に栄養が欠乏している」と考えます。


ビタミンCの必要量を例として挙げてみました。

この表は、厚生労働省が出している栄養素の摂取基準です。

推奨されている量は、成人で(男女ともに)100㎎/日です。

















白血球のビタミンC濃度は、1日100㎎で飽和されているといわれており、これが推奨量の根拠になっています。(※2)


しかし、ビタミンCにはもっと期待できる作用がたくさんあります。


例えば、コラーゲン生成にはビタミンC(今日は深く触れませんが+鉄も重要✊)が必要です。

コラーゲン生成を促すためには、1日2g程度のビタミンCが必要ともいわれています。

…20倍!??とびっくりしてしまうかもしれません。

私も、管理栄養士養成課程で学んだのは従来の栄養学なので、推奨されている量の違いなどその乖離にはじめは驚きました。


しかし、ここで思い出してほしいのが、オーソモレキュラー栄養療法は、不定愁訴に対しても積極的にアプローチする「治療法」です。

そのため、ときにはとても多くの量の栄養素が必要になることがあります。


私自身現在栄養療法を実践していますが、緊張して疲れた~!という日や、風邪をひいたかなというとき、またお肌の調子を上げたいぞ👶など、そんな日はビタミンCの摂取量を変えています。


「目的に応じて、必要な濃度が異なる」

という点がオーソモレキュラーの考え方であり、ここが一般的な栄養学と大きく異なると感じます。


たしかに、最低限の量(現状維持はできるけれど改善はしない)と、積極的に症状を改善しよう!という場合はそもそもの目的が異なっていますもんね。


病気を抱えて辛い思いをしている方はもちろん、健診で異常なしといわれているけど不調がある方、また元気に過ごしているけれど健康な老後を送りたい全ての方へ。

こんな医療もあるんだ!ということを知ってもらえたら嬉しいです。




【参考資料】

※2)厚生労働省 ビタミンC


 


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